2017-01-01から1年間の記事一覧

伊藤公文『百書百冊』

伊藤公文さんから賜りました。ありがとうございます。 鹿島出版からの出版物における、書評集、エッセイ集である。高階秀爾(フォシオン『形の生命』)、伊藤ていじ(山本学治『素材と造型の歴史』)、桐敷真次郎(ギーディオン『機械化の文化史』)などの書…

豊川斎赫『丹下健三 ディテールの思考』

豊川さんから送っていただきました。ありがとうございます。 『ディテール』誌に掲載されたものをまとめたものであり、代々木体育館のサンスペンション構造はもちろん、東京カテドラルのHPシェル、山梨文化会館のジョイントコアなど、作品にそって特徴的な構…

沖縄移住?

磯崎さんが沖縄に移られた(る?)そうである。かねてからそういうプランであることは人づてに知っていたので驚きではなし、偉大すぎて、そういうライフスタイルを参考にするも、しないもない。・・・のではあるが。そこでいつもどおり、磯崎新という建築家…

豊川斎赫『丹下健三と都市』

豊川さんからいただきました。ありがとうございます。 丹下と都市というと、業界人なら読まずして内容を想像できるようなものなのだが、そしてじっさい、戦前の富士山都市計画から、戦前のオリンピック計画、神宮外苑計画、戦後の大阪万博などなど、網羅的に…

『明治の建築家 伊東忠太 オスマン帝国をゆく』

8月2日、ジラルデッリ青木美由紀さんのご講演である。同名の文献にもとづき、学生にも理解できるように解説していただいたものである。例の世界図式、すなわち古代系、西洋系、東洋系という3文明圏は世界旅行を契機として構想されたものだが、ラテンアメ…

岡村健太郎『「三陸津波」と集落再編』

岡村さんより送っていただきました。ありがとうございます。 都市復興をテーマとする研究には越沢明の一連のものがまず思い浮かぶが、本書はこの復興に新たな視座をもたらそうとしている。ひとことでいうと、越沢がどちらかというと大都市中心であったのにた…

ポルトガル建築の20世紀

トストエス先生の講演をきいた。中心と周縁というサブテーマもあったが、ほんとうのところは、建築写真をたくさん拝見したのは、目の快楽であった。やはりプロポーション、スケールの感覚がいい。ラテンだからとするのは簡単だが、そのラテン的特性はどこか…

『建築史とは何か?』アンドリュー・リーチ著、横手義洋訳

訳者の横手さんからいただきました。ありがとうございます。 原著は2010年刊、ヴェルフリン以降の近代における建築史学のレビューである。著者の歴史観、学史観、そして問題意識ははっきりしている。建築史を批判しつつ、前向きに構想している。読んで損はな…

有言実行、今年はこれをやる

(1)本をだす もう校正は済んだので、予定というか、ほぼ確定なのだが。久しぶりである。西洋建築史をテーマとして、比較的まとまった分量であり、考察もしている。三部構成である。まず西洋建築の古典的名著の翻訳。つぎにこの名著に触発された代表的な建…