2015-11-01から1ヶ月間の記事一覧

『明治神宮以前・以後』の書評

話題の文献である。某学会誌にその書評が掲載されていたので一読してみた。ぼくは厳密には専門外だが、妄想は与えてくれる。 神社建築様式と、社叢、都市計画的位置づけという大きな近代化の文脈では、明治神宮が画期をなすという流れで書かれており、また神…

「生活」は2020年を超えるか?

「カルチャー・ヴィジョン・ジャパン」なるものを拝聴した。建築系の講演会とはやや雰囲気が違ったが、社会勉強というものである。この歳になっていうのもなんだが、大人の世界であった。講演では、皇居前広場プロジェクトについて、趣旨説明、建築やアート…

「生活」思想

某学会では「生活」概念が、政策や文化運動のコアとなって、戦前戦後を一貫していたということが論じられていた。 建築にとっては生活改善同盟によりイス式生活や家族生活中心主義がもたらされ、近代住宅が形成される一助となったことが、教科書的知識として…

歴史空間学

先週、某学会で歴史空間学なるものをすえたシンポジウムを拝聴してきた。 概念そのものが特別新しいわけではない。歴史は時間軸であり、たとえば地理学は空間軸であるが、それらの相関、たとえば歴史地図のようなものはみればわくわくするし、地政学などとい…

帝国の建築(中国ツアーの余談)

これまで中国には縁がなかったし、まさかこういうかたちで見学することは、しかし勉強になった。中国側代表者たちとのディプロマティックな場での発言は、なかなか結論まで到達しないものではあるが、専門家たちのご意見も興味深かった。社会学の先生は、中…

上海にて(11月7日~8日)

7日。朝の便で成都から上海へ。市内は霧でかすんでいるが、13年前もこんなふうであったことを思い出す。昼食。上海の友好協会の人と挨拶。生まれも育ちも上海で、磯崎さんの上海パートナーである胡さん登場。今日一日案内していただくことになる。里弄。…

成都にて(11月5日~6日)

5日。5時起きはちとつらいなあと思いつつ、飛行機のなかで睡眠とれるから、まあだいじょうぶ。 成都では、国際交流部の伊さんが出迎え。四川省旅行社通訳の練さん、日本語上手すぎ。北京からそうなのだが、マイクロバスをチャーターし、案内していただける…

北京にて(11月3日~4日)

北京で建築見学した。ホテルは天安門広場や王府井のすぐ近くであった。紫禁城はツーリストでいっぱいであった。とくにいうことはないが、いちどは見るべきということで。建築史の教科書では、清代には建築技術がより発展し、合理化され、大量生産が可能にな…

羽田空港にて

旅行はリアルタイムで報告してゆくと、日記にもなってよいのであろう。でも今回は毎日じっくり書く時間もなかったので、回顧録的に書いてみる。 国際線があさいち出発ということで、羽田空港で前泊であった。なるほどこういう状況では、空港と市内の往復など…