卒業設計の講評会

わが学科の卒業設計である。

家を出る前に、30分ほど書類を作成。留学生関係のもの。

9時30分、大学着。ハンコしたり、雑用。

10時から卒業設計のポスターセッション。学生の話をきいてまわる。というか、お説教が中心。いやなオヤジである。採点結果を井上先生に渡す。

昼前後、同僚の谷先生から、東南アジアの集落サーベイ、腰痛のはなしなどを聞く。

松畑強さんに久しぶりにあう。時間を勘違いしていて、すごい失礼なことをしてしまった。申し訳ありません。松畑さんは10年ほど前に非常勤講師として設計の指導をしていただいた。設計も理論もしっかりされていてたいへん勉強になった。いまは東京と福岡の2拠点で活動中である。世間ではコンバージョン系の仕事がたいへん多いが、不動産業界の圧力があるという。講評もみていただいた。

15時からは講評。全体としては、出発点はそれぞれいいが、あまり展開しておらず、今回がやっとエスキスという感じであった。みんな自分の可能性をつきつめていない。新任の先生が多く、とてもフレッシュな雰囲気であったが、みなさん学生に優しく、ぼくのような超辛口批評家はすこし居づらかった。だからぼく的にはとてもおとなしくしてしまった。フルスロットルにはほど遠く、欲求不満がのこった。でも、学生たちはもっと厳しく追及してもらいたいと思っているはずである。ぼくなりにそれはわかっていたつもりである。なぜなら学生たちは、みんな向上心はあるのだ。

仙台や福岡の合同卒計展で可能性のあるものを評価したが、そのほかでは、カースト制の社会構造のなかでどのようにバイオマスエネルギー施設を設置するかというプロジェクトが面白かった。テクノロジーも、社会というフィルターを経由したときに、善も悪も生み出す可能性がある。そうした建築のヤヌス性を学生に感じとってほしいと思った。

17時。留学生たちの相談をうける。単位取得のことをとても心配していた。こんな留学生ははじめてである。みんなとてもまじめなのである。それでも春休みは、九州一周とか東南アジアツアーに出かけるそうで、意欲的で頼もしいかぎりである。

19時。帰宅。夕食ののち、整骨院にゆく。今日はほとんど立ちっぱなしであったので疲れた。すこし前までは、講評会のあとはかならずビールであったが、同じ快楽原則であっても、整体されたいオヤジになってしまった。コリをほぐして癒される。帰宅途中、ふとコンビニによってひさしぶりにビールを買ってしまう。あれかこれかではなくあれもこれも。

みなさま、お疲れさまでした。