モニトゥール書店オデオン店が閉店らしい

日本でいえば南洋堂にあたる・・・・といえば建築の人はわかろうというもの。パリの建築書店といえばオデオン座となりにあるモニトゥール書店である。それが閉店となるらしい。

 といってもモニトゥールは建築専門書店として、施工、構造、法規などいわゆる専門書を出版するいぽうで、建築作品集、建築論、建築史、など文化にも力をいれてきたというバランスである。前者の販売に関してはユゼス店がひきつづき担う。後者についてはシャイオ宮の建築博物館に数年前に開店した書店が担う。想い出のつまったオデオン店であるが・・・確実に来客と売り上げは落ちており、閉店というわけである。

 WEB販売、電子出版においてフランス、ましてや建築業界は遅れていた。モニトゥールのカタログWEB化、WEB販売化もたいへん遅れていて、数年いらいらしたし、最近やっと世界水準に達したばかりであった。やれやれとおもっていると、この閉店である。

 この店舗はぼくの心のなかの聖地であって、海外出張するととくに目当ての書籍がなくとも、かならず一度は立ち寄り、そしてかならずなにかは発見がある。サン=ジェルマン=デ=プレにあるラ=ユンヌ書店のような存在であった。だから電子書籍の時代になっても生き残ってほしかったのであるが。センチメンタルな聖地などというものは、経済原理、採算性の原理には勝てなかったのであった。

 シャイヨ宮にいけばいいので実用的には困らないのであるが。